導入事例

「Shippio」で管理業務工数が1件につき約30分削減! 貿易業務の見える化で効率化と情報共有が叶う

双日株式会社

双日株式会社は金属資源や自動車、 プラント、 エネルギー、 化学品、 食料資源などにおいて幅広くビジネスを担う大手総合商社です。 国内外約400社の連結対象会社とともに、 世界の様々な国と地域に事業を展開しています。

 

この度、 どのようにShippioクラウドサービスを活用し、 どのような効果を創出してきたのかについて、 金属・資源・リサイクル本部、 非鉄・鉱産部の川副様、 永田様と向井様にお話をお伺いしました。

 

  • 目的

    ①国際物流における本船動静の確認工数を削減したい

    ②各フォワーダーに依頼している案件の一元管理によるスムーズな台帳更新の実現

  • 課題

    ①コロナ禍で船の運行遅延が多く発生し、 本船動静の確認業務に多くの工数が発生

    ②案件管理を台帳(Excel)で行っており業務が非効率かつ属人化していた

  • 効果

    ①動静確認がスムーズになり管理業務の工数が、 1件につき約30分削減!

    ②案件情報の一元管理により関係者間での情報共有が容易に

  • 総合商社
  • 社員数~30,000人
  • 業務削減20%

総合商社として、新たな価値と豊かな未来を創造する世界の様々な国と地域で幅広いビジネスを展開


―ビジネスモデルと業務について教えてください

川副様:弊社は世界の様々な国と地域で事業を行う総合商社として幅広いビジネスを展開しています。

我々が所属する金属・資源・リサイクル本部では、 資源分野における上流権益投資及びトレーディングに加えて、 リサイクルの領域に新たに挑戦しております。

 

永田様:私は営業職として新規事業創出と鉱産物資源の輸出入業務を担当しています。

 

向井様:私は輸出入デリバリー事務を担当しています。 具体的には通関手続き等、貿易関連の書類整理、 受け渡し業務、 入港後の配送手配実務を行っています。



金属・資源・リサイクル本部 永田様。 手に持つのは、 バーミキュライト(右)とピンクタルク(左)

コロナ禍で本船の運行遅延により管理業務の負荷が増大
スムーズな業務遂行のため、課題改善が急務に


―業界全体の課題について教えてください

永田様:コロナ禍で、 世界中の物流機能が著しく低下し船の運行遅延が増加、 本船動静の確認業務にかかる負荷が増大し喫緊の課題に。 遅れについては正確に状況把握をしたいものの、 本船遅延が頻繁に発生するため、 コントロールが非常に難しい状況でした。  また、 コロナ禍以前から日常業務に割かれる工数が多い点も問題視していました。

BL番号や日付、 貨物名等の細かな情報は全てExcelの台帳で一括管理していたのですが、 本船動静を毎日インターネットで確認して台帳を更新、 手入力でアップデート。 船積前のタイミングではShipperに直接確認することもあり海外の取引先も多い中、 コミュニケーションがうまくいかないケースも。 スムーズかつ、タイムリーに情報が得られないというジレンマを感じていました。

物流の“見えない”化が顕著になり「Shippio」で案件の一元管理へ
決め手は、遅延時もクラウド上で確認&相談が可能なこと


―「Shippio」検討のきっかけについて教えてください。

永田様:実は社内のIT系部署所属時に国際物流のDXということで「Shippio」を偶然見つけたことが最初の出会いです。 ただし当時ホームページを見た時には具体的な詳細が分からなかったこともあり、 実際にコンタクトを取るまでには至りませんでした。 きっかけとなったのはやはり2020年コロナ禍での物流難ですね。 本船の動静が把握できない、遅延が予測できないという物流の“見えない”化が顕著になり、 そういえば「Shippio」って、 どうだろうかと。 そこで初めて、 セミナーを聞きに行きました。

一番の決め手となったのは、 クラウド上で動静を一元管理できることに加えて、 ペーパーレス化も実現でき、 メリットが多く課題に感じていたことを一挙解決できるツールであったことです。 デジタルフォワーダーとしての導入を検討していたため、 他社サービスは考えていませんでした。 導入費用としてシステム料が無料だったことも後押しになりました。

 

向井様:「Shippio」なら出港後のシップメント進捗や本船動静をクラウドサービス上でリアルタイムに知ることができ、遅延発生時にはアラート表示あり、 精度の高さも魅力的でした。 まずは一部部署にてスモールスタートで導入開始。 実際に使用すればとても便利なことが分かってもらえるので使用感に対する不安はなかったのですが、 既存業務・既存業者に慣れている社内の抵抗感は、 やはり若干ありました。

 

国際物流業務の管理業務工数が、1件につき約30分削減!
一元管理で動静確認が円滑になり、情報連携もスムーズ

―導入後はどのような効果を得られましたか?

永田様:現在、 スモールスタート開始から1年3ヶ月。 アカウントを保有しているメンバーは30名以上で、 今後さらに利用拡大していく予定です。 最も効果を実感しているのは、 やはり本船動静の確認ですね。 スピード・見やすさ・正確さ、どの側面を取っても以前より格段に管理のレベルがアップしました。情報連携がしやすくなったことも大きなメリットです。 結果、課題となっていた管理業務に割かれる工数も大幅に削減しました。

 

向井様:管理業務が円滑に進むようになり、数字に表れないこれまで感じてきたちょっとしたストレスやジレンマも解消できたように思います。 最新の状況を関係者で容易に共有できる状況になったため、担当者が不在でも対応しやすく大変有り難いです。 また、メールだと案件単位でやりとりを探すことに苦労していましたが、チャットのやりとりが本当にラク。 気軽な相談もできますし、 挨拶の定型文も不要で単刀直入に必要なことだけを確認できる。 ちょっとしたことですが、 業務に余裕が生まれ細かなフォローまで実現可能になりました。

 

永田様:管理業務時間の定量的な効果については、 「Shippio」導入後、 約30分削減という試算が出ています。 一人で月に数十件は抱えていますので、 もたらす効果はかなり大きいかと思います。

 

川副様:物流の管理業務が可視化&ワンプラットフォームに集約されているため、 知りたい時にすぐに確認できることが良いですよね。 また担当者が不在でも引継ぎが容易にできるようになりメンバーが休みを取りやすくなった点もメリットであると思います。 円滑に回るようになったことで業務に携わっているメンバーのストレスが減り、 数字的にも心理的にも管理業務効率化に貢献しているのではと感じています。

 

Shippioデモ画面(シップメント一覧) 案件ごとの本船動静の確認が可能

他社案件管理サービス「Any Cargo」導入で全案件の一元管理を目指して
物流業務のさらなる業務効率化に向けて一緒に成長を


―今後の期待とご要望についてお聞かせください

永田様:これまで「Shippio」の取り扱いハードルが高い商流については活用できていませんでしたが、 この度9月末リリースの他社案件管理サービス「Any Cargo」導入を決定。 他のフォワーディング会社に委託する貨物についても「Shippio」上で、動静確認できるようになります。 これにより、「Shippio」をこれまで使えなかった担当者にもまずはトライアルで動静確認を使用してもらい、利用のしやすさを実感、 全体的な業務標準化が実現できるようになればさらなる効率化が期待できます。

 

向井様:できれば全案件を「Shippio」で一元管理したかったのですが、 お客様の乙仲指定のご要望等で全案件の変更が難しいというのが悩みでした。 「Any Cargo」サービスはShippioの取扱いハードルが高い商流に対し、 それぞれに適したソリューションを提供してもらえるので画期的です。 「Shippio」以外の案件も一元管理できるようになり、 本船動静の自動トラッキングが可能になるのも嬉しいですね。 コロナ禍以降、部署の中でも本船動静の把握に悩んでいる人も多く、「Any Cargo」で改善できたらいいなと。 実際に部署内で展開した際も非常に興味を持ってもらえました。 今後、 さらなる物流業務の効率化を目指していきたいと考えています。 Shippio案件として輸出と三国間が可能になるとさらに活用の幅が広がるかなと。

 

永田様:スタートアップらしさかもしれませんが、 やり取りのスピード感や機能改善の速さにいつも感動しています! 同じ目線に立ち、 一緒に改善や成長していけることが楽しみでもあります。 これは壮大な夢なのですが、 いつか「Shippio」で、 通関必要書類のデジタル管理をできるようになったら最高だなと。 目標は高く、 全貿易のプラットフォームが一元化されること、 いつの日か、 きっと実現できると期待しています。