海上輸送を見てみよう!

2019-03-29

日本はやっぱり島国なので…

“気軽にできる貿易”をテーマに必要な書類・手続き、知っておくべき用語などを紹介していきます。

今回は海上輸送に関してです。(このブログでの海上輸送は国際輸送をさすので、ご注意ください。)
2018年の輸出入総額に関して、輸出は2008年ぶりに80兆円を越え81.4兆円、輸入は82.7兆円と2014年以来となる高水準でした。そして、その日本の輸出入は重量ベースでその99%強、金額ベースで70%強を海上輸送に頼っています。これまで輸出入の方法をご紹介してきましたが、この記事では一度振り返って、海上輸送とはいかなるものか?について網羅的にご紹介しようと思います。

私たちShippioは国際輸送を手配するフォワーダーです。もう輸送管理に煩雑な手間をかける必要はありません。国際輸送の見積、実際の輸送手配から支払いまで、Shippioのプラットフォームで一元管理できます。国際輸送のお問い合わせはお気軽にどうぞ。
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海上輸送の基礎知識

[国際輸送のプレイヤー]

そもそも国際輸送には大きく3つのプレイヤーがいます。

  1. 貨物を動かしたい荷主(Shipper)
  2. 貨物の輸送を手配するフォワーダー(Forwarder)
    このフォワーダーに輸送手配を依頼すると、多くの場合通関も委託できるか、手配してくれます。Shippioもこのフォワーダーです。
  3. 貨物を実際に動かす船会社(Carrier)
    Maersk、OOCL、ONEなどです。

ここで、荷主はCarrierに直接話をつければいいとお考えの方もいらっしゃるでしょう。しかし、運航している区間のコンテナスペースをなるべく多く販売したい船会社にとっては、定期的に一定量輸送するフォワーダーに比べて、輸送する頻度や分量が少ない荷主の方と直接契約するのはさほどメリットがないのです。なので、直接契約した時の輸送費は、フォワーダーを介した輸送費より同程度か値段が高くなること多いです。

[コンテナターミナルとその中]

コンテナターミナルは、海上輸送と陸上輸送という2つの輸送機関を結ぶところであり、かつ外国貨物の一時保管場所としての機能も持っていて貨物の内容点検、改装、仕分け等も行える場所です。貨物の蔵置期間は1ヶ月と定められており、関税法上の自主管理制度を利用し、貨物の搬出入を管理しています。
また、コンテナターミナルに返却されたコンテナは、次の使用に耐え得るかの検査がなされ、場合によってはコンテナ内部の清掃・洗浄や破損部分の修理を行い、貨物の安全輸送のため、コンテナを常に良好な状態に維持しています。

コンテナターミナルと聞いて…



こんな感じのイメージがあれば想像しやすいです。

この赤いキリンのようなクレーンはガントリークレーン (Gantry Crane) というものです。ガントリークレーンはコンテナ船が着く港湾に設置され、コンテナ貨物などの積み卸しをする巨大なクレーンで、世界中の貿易港のほとんどに設置されていて、貨物の荷役を行う上で不可欠な機械です。

コンテナターミナルには知っておきたい2つの“場所”があります。

1. CFS(Container Freight Station)

船会社が貨物をコンテナに詰め作業(バンニング)、あるいはコンテナから貨物を取り出す作業(デバンニング)を行う場所のこと。CFSに搬入される貨物・CFSで荷渡しされる貨物をCFS貨物と呼ばれます。CFS貨物はLCL(Less than Container Load)貨物と同義で、CFSでの混載作業をコンソリデーション(Consolidation)というため、コンソリデーション カーゴとも呼ばれもします。

2. CY(Container Yard)

CYとは保税地域の海上コンテナを一時保管しておく施設のことです。通常、船会社または船会社指定の港湾運送事業者が所有・管理しています。
輸入の場合、FCL貨物はCYに搬入された時点で輸入申告が可能になります。輸出、輸入ともに、CYを利用した通関手続きを行うことで、リードタイム短縮が可能となります。

海上輸送にまつわるルールや費用

[CYオープン・CYカット]

バンニングを終えたコンテナはCY(コンテナヤード)で本船の船積みを待ちますが、CYにコンテナを入れられる日期間が決まっています。CYオープンとはそのCYにコンテナを搬入できる開始日を意味し、CYカットはその期限を指します。CYカットまでに船積みの用意をしなくてはいけないということは、CYカットまでに税関からの輸出許可が必要になるということです。CYカットまでに輸出許可が降りなければ、その時点で予定の船に積めないので納期遅れが確定します。
ご自身の貨物が税関での検査対象となってもCYカットまでに税関の許可を受けられるように、予め余裕を持たせたスケジューリングが大切になってきます。あまり貿易経験のない方は検査の対象となりやすいので、特に注意しましょう。

CYオープンは出航の1週間前、CYカットの時間は前日の16時30分など夕方までである場合が多いです。

[海上輸送する扱う上でかかる費用]

  1. ターミナルハンドリングチャージ(Terminal Handling Charge: THC)
    コンテナターミナル内で発生する費用を指します。具体的には、ガントリー・クレーンを使用してコンテナを本船からコンテナ・ヤード上へ降ろす作業、コンテナ・ヤードに降ろしてからコンテナ・ヤード内の所定の場所に移動する作業、コンテナの維持・管理作業、税関への届け出作業等を取りまとめた料金です。

  2. コンテナフレートステーションチャージ(CFS Charge)
    CFSにて発生する混載貨物の取扱費用です。LCLサービスチャージ、CFSレシービングチャージとも呼ばれています。混載貨物はCFSへ移動し、そこでコンテナから貨物を取り出した後、コンテナに積載されているべき貨物のリストと実際の貨物の個数、容量を確認して税関に届ける手続きが必要です。それらの作業のための費用です。

  3. エンプティーコンテナハンドリングチャージ
    (Empty Container Handling Charge: ECHC)
    オフドック(港湾区域外にあるコンテナヤード、例えば荷主の倉庫)で発生する費用です。例えば、荷主の都合で一旦コンテナをシャーシから降し、後日コンテナを回収する際に発生するシャーシより揚げ・降しする費用などが含まれます。

  4. デリバリーオーダーフィー(Delivery Order Fee)
    デリバリーオーダーやアライバルノーティスを発行するための手数料です。輸入者が船会社に支払います。D/O feeと表記されることが多いです。

  5. ドレージ(Drayage、ドレー)
    FCL(フルコン)で輸送する際、倉庫などからCYまで専用のトレーラーで輸送されます。その陸上輸送費は倉庫などからCYまでの往復料金がかかります。

  6. デマレージ(Demurrage)とディテンション(Detention Charge)
    コンテナのスケジュールを狂わせた罰金みたいなものです。デマレージは貨物留置料と言うもので、ディテンションは返還遅延料です。
    貨物留置料と返還遅延料の表記で分かるように、デマレージはCYまたはCFSでフリータイム(無料で保管できる期間)を超過した場合に発生する保管料です。一方、ディテンションはCYからコンテナを引取った後、コンテナをCYに返却するまでの日数が規定日数を超過した場合に発生します。
    なお、コンテナは到着後7日以内に引き取り、引取り後3,4日以内にCYに返却するのが一般的です。このデマレージ、ディテンションはリーファーコンテナなど特殊コンテナの場合、特に高くなるので注意しましょう。
    フリータイムは荷揚港の一括搬入日の翌日から起算し、日数計算には土日祝祭日を計算に入れません。しかし、デマレージやディテンションの日数計算には土日祝祭日を計算に入れます。
    これら期間の情報は船会社のウェブサイトでご確認ください。

海上輸送の大まかな流れ

海上輸送の流れを輸出と輸入、それぞれLCL(混載)とFCL(フルコンテナ)をご紹介します。
こちらの記事も合わせてご覧ください。→「この貨物は…LCL?FCL?

まずは輸出の流れから見ていきます。

[輸出・LCLの場合]

  1. CFSに貨物を搬入
    貨物の集荷を手配するか、荷主の方がご自身で搬入して頂きます。ここで積み下ろして重さや長さ、外装の確認などが行われます。
  2. NACCSシステムで税関申告
    この申告区分により簡易審査、書類審査、検査扱いに分かれます。ここで輸出許可がおりなければ船積みできません。
  3. CFSでバンニング(コンソリデーション)
    他の混載貨物と相積みし1本のコンテナに仕上げます。混載にする場合は相積みすることを念頭に入れて梱包しましょう。
  4. CFSからCYに搬入
    CYで本船に船積みを待ちます。
  5. 本船出航!
    船積み完了後もしくは本船出航後B/Lが発行されます。B/Lやインボイスなどの船積書類を輸入者に送りましょう。

[輸出・FCLの場合]

  1. コンテナで集荷
    空のコンテナで荷主の方の工場、倉庫まで集荷します。ここで注意ですが、コンテナの陸上輸送にはドレージ費用というものがかかります。
  2. CYに搬入
  3. NACCSシステムで税関申告
    この申告区分により簡易審査、書類審査、検査扱いに分かれます。ここで輸出許可がおりなければ船積みできません。
  4. 本船出航!
    LCLの場合と同様に、船積書類を輸入者に送りましょう。

コンソリデーションがない分FCLの方が早いです。LCLでもFCLでも税関で検査となった場合、1日程度かかります。

続いては輸入です。

[輸入・LCLの場合]

  1. 本船到着
    到着前にアライバルノーティスで到着日が知らされます。
  2. CYからCFSに移動
    作業するためCYからコンテナがCFSに移されます。
  3. CFSでデバンニング
    コンテナから貨物が取り下ろされ、仕分けされます。
  4. 輸入申告
    NACCSで輸入申告します。申告内容に問題がなければ許可がおります。ここで検査になるとX線検査や全量検査などが行われるため、その後のスケジュールに支障をきたします。
  5. 配送
    輸入許可がおり次第、配送の手続きに入ります。

[輸入・FCLの場合]

  1. 本船到着
    到着前にアライバルノーティスで到着日が知らされます。
  2. CYに蔵置
  3. 輸入申告
    NACCSで輸入申告します。申告内容に問題がなければ許可がおります。ここで検査になるとX線検査や全量検査などが行われるため、その後のスケジュールに支障をきたします。
  4. 配送
    輸入許可がおり次第、配送の手続きに入ります。

食品や危険物など別途申請が必要なものの輸出入に関してはこの限りではなく、もう少し輸入申告前が慌ただしくなります。

海上輸送では書類の整理やスケジューリングが非常に大切です。余裕を持ってフォワーダーと相談しながら、貨物を国際輸送しましょう。国際輸送の見積、実際の輸送手配から支払いまで、Shippioのプラットフォームで一元管理できます。

国際輸送のお問い合わせはお気軽に!→ Shippioにお問い合わせ

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