越境ECサイトを使って簡単にヨーロッパへお酒を輸出!

先日はECサイトを使った韓国と中国へのお酒の輸出について扱いました(記事はこちら)が、ECシリーズ第2弾となる今回は、ヨーロッパへのお酒の輸出についてご紹介します。EUとは今年2月にEPAが発効し、お酒への関税は撤廃されました。生活水準も高いことから日本産品への関心も高く、さらなる市場の拡大が見込まれます。この記事を読んで、越境ECを通じてお酒をどんどんヨーロッパへ輸出していきましょう。

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越境ECを通じた酒類輸出の可能性

ECシリーズ第一弾で越境EC市場は現在急速に拡大中であるということをご紹介しましたが、西欧においてもその伸びは留まるところを知りません。

(出典: 農林水産省調査より当社作成)

上図のように、2018年時点での西欧の越境EC市場規模は156億ドル(約1.7兆円)と推計されており、2014年から2020年の6年間でその市場規模は3倍以上に拡大すると見込まれております。

それでは、西欧の中でもとくにどのような国のEC市場が伸びているのでしょうか。下図は、各国別にEC市場規模を示したものです。

(出典:Accenture)

イギリスのEC市場規模がEUの中では圧倒的に大きいことが分かります。次点でフランス、ドイツもかなりの規模です。この記事では、特にこの3国への輸出をメインに扱っていきます。

(出典:SAKETIMES)

また、日本のお酒は現在輸出が最も伸びている品目の1つであり、例えば日本酒の輸出金額は上図のように9年間で3倍となっております。日本酒以外にも、梅酒やジャパニーズウイスキー、ジャパニーズジンなど、様々な日本のお酒が海外で注目を浴びています。

ECでの酒類輸出の際に気をつけるべき免許・規制

ECシリーズ第一弾の記事で、ECを通じた酒類の輸出には「通信販売小売業免許」や「一般酒類小売業免許」で要件を満たすことが可能であると解説致しました(各所轄税務署に要確認)。また、過去の日本酒を扱った記事では、EUへお酒を輸出する際に気をつけるべき法規制をご紹介しました。重複を避けるため、ここではECを通じてお酒をEUへ輸出する際に確認しておくべき事項に絞って紹介していきます。未読の方は是非過去記事の方もご参照ください!

【イギリス】

「消費者保護(遠距離取引)規制」により、クーリングオフ期間が定められており、商品到着後14日間以内であれば、購入者は理由によらず注文を取り消すことができます。また、特別な合意がない限り、販売者は注文から30日以内に商品を消費者に届ける必要があります。

【フランス】

・イギリスと同様に、14日間のクーリングオフ期間と30日以内の商品到着期限が定められています。

・インターネット上でのアルコールの販売には、アルコール販売のライセンスが必要となります。

【ドイツ】

有機食品として販売する場合には、ドイツでの認可と登録をしなければなりません。オーガニックワインなどを輸出する際には注意が必要です。


酒類輸出にオススメの越境ECサイト

規制を確認したところで、各国ごとにお勧めの越境ECサイトを紹介していきます。なお、ECシリーズ第一弾の記事でご紹介した、楽天グローバルや酒虎などの日系サイトを通じてヨーロッパへの輸出を行うことも可能です。詳しくはそちらの記事をご参照ください。ここでは、ヨーロッパ現地のECサイトを見ていきます。多くのサイトでは、EU域内の他国からの購入にも対応しています。

【イギリス】

Amazon.uk

Amazonは、イギリスでも高いシェアを誇っており、2017年時点で月間5億のアクセスを誇ります。実際に検索してみると、日本酒はもちろん、梅酒やジャパニーズウイスキー、ジャパニーズジンに至るまでかなり幅広く、リーズナブルな価格で販売されています。Amazon FBA (Amazonの物流・在庫管理サービス)を使えば、販売手数料は少々かさむものの、ヨーロッパにあるAmazonの倉庫に商品を送っておくだけでヨーロッパ各国(イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、ポーランド)へ商品を配送することができます。出店手続きをWeb上で行えることも魅力です(Amazon出店手続)。

ebay

Amazonと同じくアメリカ発の大手ECサイトで、イギリスでもAmazonに次いで広く人気があります。International Site Visibilityという制度を利用すると、アメリカのebay.comに出品するだけでイギリスなど他国のサイトにも同時に出品することができます。しかしながら、ebayでは、ebayに認可された一部のワイン業者を除いて、アルコール類の出品は認められていません。実際にebayで「sake」という単語を検索すると、徳利やおちょこばかりが表示され、日本酒などは全く表示されません。残念ではありますが、ebayでのお酒の輸出は諦めざるを得ないというのが現状です。

Japancentre

日本産品専門店のECサイト。お酒も扱っており、ヨーロッパ圏内の他国からの購入にも対応しています。出店方法については、問い合わせ先に確認する必要があります。(Japancentre問い合わせ

Japan foods

同じく日本産品専門店のECサイト。ヨーロッパ最大級の品揃えを誇っており、ヨーロッパ各国への配送も可能です。日本酒や焼酎を中心に、日本のお酒も扱っています。出店方法については、問い合わせ先に確認する必要があります。(Japan Foods 問い合わせ)

【フランス】

Cdiscount

フランス最大のECプラットフォーム。フランスで小売チェーンを所有するCasino Groupと提携しており、購入者はフランス国内の18,000箇所以上で注文した商品を受け取ること が可能です。Web上で出店手続きを行うことができます(Cdiscount出店手続き)。

Satsuki

リヨンにある日本食品店のオンラインサイト。日本人が経営しています。他のサイトでは中々置いていないような日本の地ビールなども取り扱っています。日本語での問い合わせもできることは非常に有り難いですね。出店手続きは問い合わせ先からとなります(Satsuki問い合わせ)

Kioko

1972年創業のパリの老舗日本食品店。在仏日本人だけでなく、フランス人消費者やヨーロッパ内のレストランからの注文も多いようです。売上ベースでは、日本食レストランからの注文が8割を占めています。問い合わせも含め、サイトが完全日本語対応なのも安心です。出店手続きは問い合わせ先から(Kioko問い合わせ)。

【ドイツ】

大洋食品

デュッセルドルフにある日本食品店のECサイト。オンラインショップはドイツ語のみの仕様ですが、問い合わせは日本語も対応しているようです。日本のお酒の取扱いはそれほど多くはなく、黄桜、大関、松竹梅などの大手銘柄日本酒を数種ずつ扱っているという状況です。出店手続きは問い合わせ先からとなります。(大洋食品問い合わせ)

松竹

同じくデュッセルドルフにある日本食品のECサイト。サイトは完全日本語対応です。数はまだ多いとは言えませんが、日本酒、梅酒、ウイスキー、ビールなど様々なカテゴリのお酒を扱っています。この記事の執筆時点では問い合わせフォームが機能していないため、電話での問い合わせになるかと考えられます。

ここまで書いてきましたが、ここで紹介したECサイト以外にも輸出する手段はありますし、前回から紹介してきた中国、欧州以外にも日本のお酒を売り込んでいける市場はまだまだ存在します。この度、弊社にて「越境EC×酒」というテーマでイベントを行いますので、もっとこのテーマについて知りたいという方は是非ご参加ください。3/20(水)18:30~, 3/23(土)11:00~の2回(同内容)を用意しております。

下記リンクからご応募受付中です!

2019年3月20日(水)18時30分〜20時30分

2019年3月23日(土)11時〜13時

また越境ECサイトで輸出する際、輸送方法や関税手続はどうなるのかなどまだまだ気になる点は多いかと思います。輸送に関するご相談はお気軽にShippioまでどうぞ!!


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Reference

Accenture「平成29年度輸出戦略実行事業」 食品に関する電子商取引(EC)の各国調査報告書

JETRO 欧州eコマースの現状と企業の活用事例

SAKETIMES 2018年の日本酒輸出量が前年比10%増、金額が19%増でいずれも過去最高を更新!─ 高価格帯の日本酒需要が高まる

農林水産省 平成29年度:日本からの電子商取引(EC)を用いた農林水産物・食品の輸出に関する調査報告書

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協力:八戸酒造